FXの世界に興味を持った方の中には自動売買ソフト・自動売買ツールと銘打った商品の購入を検討している人もいるかと思います。
しかし、まずは一度よくその自動売買ソフトが本当に必要か?妥当な金額であるか?という部分を考えてみましょう。
現在はFX自動売買ツールが無料で手に入る時代です。
高額の商品を購入してしまって、あとからクーリングオフが可能かどうかと悩むのであれば無料のツールを使った方がいいですよね。
ただ、いつの時代も騙されてしまう方というのはいます。
そこで、ここではFX自動売買ソフトやツールがクーリングオフ可能なのかどうか?という話題を中心に、実際に発生した事案などもご覧いただこうと思います。
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本記事の内容
FXの自動売買ソフトはクーリングオフが可能!しかし問題点も山積み…

最初に結論を申し上げておきますと、FXなどの投資用商品というのはクーリングオフが可能です。
自動売買ソフトもその中に含まれていますので、期限以内であれば購入金額を戻してもらうことができます。
ただし、FXを含め投資用の自動売買ツールというのは、非常に厄介な商品でもあります。
というのも、実績を証明するためにはある程度の期間が必要となり、その期間のうちにクーリングオフが可能な時期を過ぎてしまうからなんですね。
また、自動売買ソフトをダウンロードしてしまうとクーリングオフが効かないというケースも多々あります。
さらに、こうした悪質なソフトウェアやツールを販売している会社というのは、そもそもクーリングオフに応じないように計算して販売をおこなっています。
計画的に倒産したり、クーリングオフの申し出を無視したりといったことはザラにありますので、実際に発生した過去の事案をもとにその問題点をご紹介していきたいと思います。
<FX自動売買ソフトのクーリングオフに関する問題点>
- ソフトをダウンロードしてしまうとクーリングオフが効かないケースが多い
- 販売者側がクーリングオフに応じない(計画倒産・意図的にクーリングオフ期間を逸する狙いがあるなど)
大きく分けると「FX自動売買ソフト・ツールのクーリングオフ」には上記2点の問題があります。
次にそれぞれの問題点を詳しく解説していきましょう。
ソフトをダウンロードしてしまうとクーリングオフが効かないケースが多い
FXの自動売買ソフトを購入した場合、基本的には自分のパソコンにそのソフトをダウンロードすることになります。
この場合、ダウンロードしてしまうと一定期間内は自分のパソコンに商品を保有している状態となりますので、いくら返金を要求したとしてもクーリングオフが適用されないようになってしまうわけです。
(ソフトを返したとしても中身は消費者が保有しているため)
つまり、悪質なFX自動売買ソフトというのは購入して試しに使ってみようと考えた時点でアウトな商品なんですね。
残念なことに現在の法律ではこのような考え方がまかり通ってしまうので、ネット上での有料ソフト詐欺というのがなくならないとも指摘されています。
販売者側がクーリングオフに応じない
ネット上で商品を購入しなかったとしても、たとえばとある知り合いづてに悪質な自動売買ツールを販売している人たちと繋がって「自動売買ソフトを押し売りされてしまった」というケースも報告されています。
また、押し売りでなくても「絶対にこれで稼げますよ」といった甘い言葉に騙されて、とりあえず自動売買ソフトを購入してしまったというケースもあるようです。
ちなみに、これは訪問販売と同じ扱いになり、もちろんクーリングオフが適用されます。
なお、ソフトさえダウンロードしなければ、あとからいくらでもクーリングオフを申し立てることが可能です。
しかし、こうした場合において問題となるのは販売者側がクーリングオフに応じないというケースです。
・申立人:3名(いずれも20歳代前半の男性)
・契約内容:FX自動売買ソフトウェア(※ 「FX」は「外国為替証拠金取引」を指す。)
・支払金額:100万円(2名)、50万円(1名)■申立人らの主張
SNSで知り合った友人から紹介された知人に連れて行かれた会社(相手方)において、「平均リターンが年60~70万円くらい」等と勧誘され、「FX自動売買ソフトウェア」の売買契約を締結した。「月々の返済額に相当するような利益が出る」、「自分もそうした」等と消費者金融業者から借金をして代金を支払うよう相手方や知人から仕向けられ、借金をして100万円(1名は50万円)を支払った。実際に取引が始まってみると、勧誘時に相手方から説明されたような儲けが出なかったため、解約を申し出たが、相手方が応じなかったことから紛争となった。
■委員会が示したあっせん案及び調停案の内容
相手方の販売方法は訪問販売に該当し、書面の不備に起因するクーリング・オフにより、さらに、勧誘時の不実告知や断定的判断の提供による取消しにより、契約は消滅していると考えられる。そこで、「相手方は申立人らから受領した代金100万円(1名は50万円)を返還する」というあっせん案を提示したところ、申立人3名は受諾したが、相手方は受諾しなかった。
同様の内容にて調停案の受諾を勧告したが、相手方は受諾しなかった。■相手方があっせん案及び調停案に同意しなかった理由
現在、清算業務を行っているが、法人に資産がほとんどない。債務についてはいまだ把握できていない状態であるが、債務超過は確実であり、全額返済を受諾することは困難である。
引用:東京くらしWEB
こちらは東京都におけるいろいろな消費者と販売者側の問題を取り上げている公的なサイトから引用した事例ですが、上記のように払い戻しに応じない悪質な業者というのはたくさんいます。
ポイントとしては「相手がクーリングオフに応じない」「理由は会社が倒産するため清算作業に入っている」「債務超過のため払い戻しができない」といったところですね。
もちろんこれは計画的に倒産をするためはじめから仕組まれていて、詐欺と同じような扱いではあるのですが、それが立証できなければ消費者側は泣き寝入りをするしかありません。
こうした事例も数多くある中で、やっぱり現代においてFXの自動売買ツールを大手FX会社以外から購入するのはナンセンスです。
また、FXの自動売買ツールというのは無料でも優れたものがたくさんあるということを知ってもらいたいところでもあります。(たとえば「XMの両建て無料自動売買ツール」といったものなど)
まとめ:FXの自動売買ソフトはクーリングオフが可能だが無料のツールを取得した方がいい

ご覧いただいたようにFXの自動売買ソフトというのはクーリングオフが可能な商品ではありますが、悪質な業者のものであれば返金を期待することができません。
また、大手のFX会社から購入したものであっても一度ダウンロードしてしまえばクーリングオフが無効となるケースもあります。
そのため、初心者であればあるほど、最初は無料のツールを使った方が圧倒的に賢いということが分かるわけです。
(ちなみに有料のツールは売ったらおしまい、無料のツールは提供したあとにユーザーが儲けてこそ価値が上がるといった側面があるため、無料のツールの方が優れていることが多くあります。)
このようなことからも、是非これからFXをはじめようとする方であれば無料の自動売買ツールを使って取引に挑戦してもらいたいところですね。
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